レフカラレースを訪ねたキプロス島。
行ってみたらホントはこんなとこだった~
レフカラレース以外にも
キプロス島は手工芸が盛んで様々な物が作られています。
キプロス島内はトルコ系住民が暮らす北側と
ギリシャ系住民が暮らす南側、そしてイギリスの海外領土が存在し、
そういった少し複雑な島の歴史背景が手芸にも繁栄されたくさんの手工芸品を
見ることができるのです。
今日は北側に暮らすトルコ系住民のLapta işi (ラプタイシ、ラプタワーク)を紹介します。
トルコの人々はイーネオヤも同じくですが、
とにかく細かくて繊細な手仕事が好きな性質を持っているようです。
紋章のようなデザインを線でステッチ。
デザインはベネチア時代の紋章を図案化したものというお話しを伺いました。
キプロスの手芸は歴史と密接に関わっていることが技法だけではなくデザインからもうかがえます。
ラプタイシはクロスステッチで埋めた図案に縁取りのステッチが施されています。
クロスステッチはトルコ語でヘサップイシと呼ばれます。
ヘサップイシ=カウントワーク
数を数えながら施すものは大枠で全てヘサップイシと呼ばれますので
ラプタイシの事をヘサップイシと呼ぶ人も多いです。
ラプタイシのラプタというのは地名由来です。
キプロス島内でも地域ごと得意とする手工芸分野が分かれていますので
その地域の人々が得意とする手芸にそのまま地域名が名づけられることがあります。
クロスステッチより地域性が加わるので私はラプタイシと呼ぶことにします。
ラプタイシは他にもモチーフがあります。
こちらは髪の毛をとかす「クシ」のモチーフ。
昔の貴族は豪華なクシを使っていたのかもしれません。
私が習っているのは「穂」と呼ばれるモチーフを組み合わせたもの。
師匠の合理的で正確な手の動きについ見入ってしまいました。
こちらは「ガチョウ」のモチーフ。
他に、ヘサップイシが得意な人々は簡単なブラックワークも刺します。
ブラックワークはイギリス伝統刺繍ですのでキプロス島の人にとって遠くない手芸です。
キプロス島へ行って、改めて人々の生活の営みに手芸が密着していることを感じました。
手芸を辿るということは歴史をたどることとほぼ同じです。
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